朝からスコーン

考えたこと。やってみたこと。やってみたいこと。

スコーンの夢遍歴

 

職場でお茶を飲みながら、そういえば昔「江戸時代の峠のお茶屋さんのおじいさんになりたい」と言っていたなとふと思い出したのは昨日のこと。これを機にスコーンの「将来の夢」遍歴を振り返ってみることにした。

(ちなみにこのおじいさんは堅気ではない世界の情報屋という裏の顔を持っていて、茶屋の隠し扉の奥には忍の会合部屋があるという設定である。)

 

 

・お花屋さん(幼稚園)

極めて「女の子」らしい夢を持っていたころが私にもあった。お花屋さん。ケーキ屋さんでもなく、パン屋さんでもなく、バレリーナでもなく、お花屋さん。なぜかというと、当時は自分の母がお花屋さんをしていると勘違いしていたからだ。実母はフラワーアレンジメント(華道)を習っていて、それなりのレベルに到達していたらしい。ボキャブラリーと概念がまだまだ貧困な4歳児からすれば、花が絡むものはすべて「お花屋さん!」に集約される。お母さんがお花を売っているところは見たことないなあ、なんでだろう?と思いながらも母の真似をする気になって「お花屋さんになりたい!」と書いた。頭の空っぽさ細かいことは気にしないおおらかさは、今に至るまで変わっていない。

  

 

・イギリスで牧場経営(小学6年生)

小学4年生でハリー・ポッターにはまった。ここから私のイギリス贔屓が始まった。やれ英語がかっこいいだの街並みがかっこいいだの紳士がかっこいいだの、極めつけに私は某○会の通信添削作文にて「日本はださいから嫌いです。イギリスはかっこいいから好きです。」という記述まで残している。これでなぜイギリスなのかはご理解いただけたとしよう。

ではなぜ牧場なのか?きっかけは全く思い出せないのだが、私は馬が好きだった。牛は好きだったし羊も好きだった。彼らをなでなでしながら日々を過ごしたいなと思った。となると牧場である。この夢は牧場物語を購入することである程度達成された。ゲームでもあれだけ面倒なのだから、実際世話するとなるとそれこそ休日など吹っ飛ぶのだろう。おつかれさまである。

 

 

・プロオケの団員(中学生)

中学生のころの私はとにかく一にも二にもバイオリンであった(それ以外に友達がいなかった)。中学1年生で始めたバイオリンに夢中になって、週2日しかない部活以外にもゴリゴリ練習しながらそれなりに音大に魅力を感じていた。部活の先生も遅めのスタートから音大に入られた方で、ちょうど近隣に立派な音楽センターが開設されたこともあって、今からがんばって音大に入って近所のプロオケに入るのもいいかもなあ、と思ったりした。でもやっぱりバイオリンはあくまで趣味だな、それを頼りに食っていくほどではないなと思い至り、京大オケでバイオリンを弾く道を選んだ。

  

 

・仙人(高校1年生)

一時期だけだが、本気で仙人になりたいと思ったことがあった。たっかい山のどこかで霞を食いながら生きるアレである。というのも高校時代スコーンは三国志水滸伝など中国モノへの愛が溢れすぎて、どうにかしていたからである。水滸伝公孫勝という人物が好きであった。私のバイブル、北方謙三氏版では致死軍という厨二な暗殺部隊を率いているが、原典ではどうやら雲とか天気とかそんなんを操るらしい。チョーカッケー!!というわけで仙人であった。

※さすがにこの夢はちょっとなあ…とは自分でも思う。おそらく当時の私は私でキャラ確立に苦労していたのだろう。

 

 

・中国文学者(高校2年生~大学1年生)

今までの夢の中で最も私らしいとも言えそうだが、まあ別にそんなこともない。前述のように私は三国志をはじめとする中国文学が本当に本当に好きで、大学に入学してしばらくするまで「院に行って研究者になる!」と本気で思っていた。しかしいざ大学に入ってみると、授業にロクに行かずオケに没頭する日々。まれに出席日数稼ぎのために顔を出した授業では、肝心の漢文が文字通り珍文漢文(ちんぷんかんぷん)で、私は悟った。「研究者とか無理やわ。つーか別にそこまで中国史好きじゃねーわ」。ここにきてスコーン@研究者コースはゴミ箱行きとなった。

 

 

・夢とかねーし!(大学~社会人1年目)

大学のころは四六時中オケで頭がいっぱいだった。3回生で引退して休学しながら1年弱英欧をぶらぶらさせてもらったが、そこでも特に「これだ!」といえる目標は思いつかなかった。帰国して、さて就活。当時の私は、仕事で英語を使うことは全く考えていなかった。バイオリン以外の唯一の特技(?)、それが英語だったが、あくまで趣味であって別に仕事でグローバルに英語を使って!なんてことは考えていなかった。皮肉なもので、社会(=就活)が近づけば近づくほど夢は持てなくなってくる。自分なんてこんなもんだなーとかとりあえずどっか食わしてくれやーとか。

 

 

・通訳(現在)

そうして精神的にプラプラしつつたどりついたのが「通訳っていんじゃね?スコーンには会社員とか無理だべ?」という結論である。なんで翻訳じゃなく通訳かっちゅーと、私は英語を話すのが好きだからである。人と話すのが好きだからである。そして、国際会議の通訳(通訳としては花形)よりも、コミュニティ通訳、たとえば医療機関での通訳などに惹かれている。会議通訳は超かっこいいが、マイクにむかって喋り続けるだけで「人」があまり感じられないからである。今は毎週の授業にひいひい言っているしがない身分だが、将来は困っている人の役に立てるようになりたいなあ。

 

とまあ以上、スコーンの夢遍歴でした。まあ今後も精神的プラプラは続くのでしょうが、その都度おもしろおかしくブログに書いていこうと思います。

 

ではではみなさん、よい一日を~