朝からスコーン

考えたこと。やってみたこと。やってみたいこと。

「帰ってきたヒトラー」

 

今日はなかなかに生産的な一日でした。朝一で2年ぶりに歯医者さんのお世話になって歯石とり!さっぱり~ 初診だったのですがとても丁寧で素敵な歯医者様でした。今後もお世話になるであります。

お昼からは旦那と映画を観におでかけ。ずっと気になっていた「帰ってきたヒトラー」を観ました。そのあとは自分用のかばんを買ったり、旦那の夏服を買ったり。そのあとは両親&妹と淡路島へ!ディナーをご馳走していただきました。おいしかった~♡

 

民主主義は誰のため?

さて「帰ってきたヒトラー」。私は歴史好きなのですが特に第二次世界大戦関連の話はとても興味があって、ナチス関連の本もちょいちょい読んでました(ゲッベルスゲーリング、アイヒマン、ヒムラーあたりがなにやってたかは一応わかるよ程度のレベルですが)。

というわけで、こんな本が出版された時に購入に至ったのはごく自然な流れだったのです。 

帰ってきたヒトラー 下

帰ってきたヒトラー 下

 

 これ、なぜか下しかないのですが、そうですね、読んだのは2014年でした。留学から帰ってきてすぐのころ。

そしてそれが今回映画化するに至ったので今日観に行ってきたわけです。1945年敗戦間近のヒトラーが現代のベルリンにタイムスリップしたらどうなるのか。そんなけっこうはちゃめちゃな映画です。

 

第一の感想は、ヒトラーを選んだのも、現代の私たちと同じ、普通の人々だったのだな」ということです。劇中で、ヒトラーは繰り返し繰り返し「国民のため」と言います。そして恐らく彼は本気でそう思っているのです(史実はともかく、映画では)。当時であればユダヤ人、今であれば中東系・アフリカ系・アジア系への反感。そんな火種は国中のいろんなところでくすぶっていて、ヒトラーが上手に同調したり促したりするだけで、彼らは日々の不満を露わにします。

劇中で、人種差別とからめた短いジョークを考えてくれと言われて、ヒトラーではない人々が完全にアウトなジョークをいくつかかます場面があります。それらはあまりにあんまりで本当に笑えないのですが、でも、笑えてしまうのです。実際皆が薄々思っていることでもあるのです。

 

ヒトラーがかつてあそこまでの権力を手に入れたのは、彼自身の力のみによるものでしょうか?いいえ、当時のドイツ国民が彼を選んだのです。では、当時のドイツ国民は極悪人ばかりだったのでしょうか?そんなわけはありません。当時のドイツの人々も今の我々と同じ、家族を愛し、平和を愛し、日々を一生懸命に生きている人々であったはずです。

でも先行きが不透明なとき、人はわかりやすいことを言う人間に惹かれます。今君たちの生活が苦しいのはなぜか?未来が暗いのはなぜか?それは〇〇のせいだ!〇〇を排除すれば/変えれば状況は一変する!未来は明るくなる!そんな単純なストーリーに引き寄せられてしまいます。人間は弱いです。

世の中、話はそう単純ではありません。なにかのせいにしたところで未来はなんにもかわりません。たとえ〇〇の排除に成功したところで、問題は根本的には解決されません。火種はくすぶり続け、また新たな犯人探しが始まるのです。

 

「異質なものは怖い/嫌だ。」「異質なものは入れたくない。」一方で、これは人間としてある種当然の本能だとも思うのです。衣食足りて礼節を知る。理性が本能に勝るには、万人が安心して生きられる世界になれば良いのですが…ああ、ゴールは遠いですね…

ちょうど24日にEU離脱残留投票があったこともあり、なかなかホットなタイミングでの上映です。EU圏ではいつ公開していたのかわかりませんが。

 

そうこうしているうちに、7月10日は参院選です。本当にどの政党も絶望的だなと思うのですが、自民党は避けようと考え中です。安倍さんはうにゃうにゃ言いつつ明らかに右翼ですが、今は彼の狙いを阻止したいなと考えています。

中国の露骨な軍拡。日本はいつまできれいごとを言っていられるのだろうと素朴な疑問を抱くのですが、かといってこのタイミングでの日本の武装強化はただただ中国に格好の口実を与えるだけだろうなとも思うのです。私が一票を入れたところで結局政治家に若者のほうを向かせることはできないでしょうが、それでもこの権利は行使しておきたいな、そんな感じです。

まあとりあえず、野党かな……それにしても政治って、ほんと考えるだにめんどくさい……

はい、おやすみっ